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脳の熱中症

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皆さんこんばんは。

9月に入り気温は下がってきましたが、梅雨のような暑さがあり汗などをよく私はかきます。患者さんも「汗が止まらない」という方が多いように感じます。

本日は『脳の熱中症』について書きたいと思います。
皆さんは、脳の熱中症をご存知でしょうか?
熱中症の疑いがあるときは、わきの下や首など、太い血管のある場所を冷やすといいといわれますが、それだけでは安心できません。実は、最もおそろしいのは、脳が熱中症になることです。
脳の温度が上がることは、体の熱中症以上に命にかかわると言われています。

体中のすべての器官は、使えば使うほど血流が上がって熱を持ちます。その中でも、脳は最も血流が激しく、最も発熱しやすい器官です。パソコンやスマホを長時間使っていると熱くなるように、頭を使いすぎると、頭の中、すなわち脳が熱くなります。
今年はドクターからも「頭部内熱(脳の熱)」で不調を訴える方が多いと言われています。

脳の熱は、夏の暑さはもちろん、ストレスによっても上がります。緊急事態宣言が発出され、人々は真夏の暑さの中、これまで以上のストレスを抱えて過ごすことになる。さまざまな悩みに頭を使いすぎて、脳が“オーバーヒート”を起こしやすい状態になってることが原因の一つと考えられています。

そもそも、脳が熱を持つとはどういうことか。

「頭にくる」「頭に血がのぼる」といった言葉のあやではないです。実際に、脳は常に熱をつくり続けており、その熱をうまく冷ませなくなることこそが問題なのです。

 脳は、全身の器官が安定して機能するよう、休みなく指令を出し続けている。脳の細胞が活動するのに不可欠なエネルギーは、主に酸素とブドウ糖からつくられます。

脳は、常に大量の酸素を燃焼して細胞のエネルギーをつくっています。脳がエネルギーをつくるとき、副産物として『熱』と『活性酸素』が生まれます。これが、脳が熱くなる原因です。鼻や口から吸い込んだ酸素のうち、1~2%が活性酸素になります。活性酸素は体内に侵入したウイルスを分解するなど、よい働きもしますが、それと同時に、ウイルスだけでなく、自分の体の中の正常な細胞まで、見境なく攻撃します。

活性酸素は、細胞を酸化させて、炎症を起こす。老化を早める物質としても知られ、ストレスや紫外線、喫煙などによっても発生します。脳が過活動になり、過剰な活性酸素によって細胞に炎症が起きると、傷ついた細胞の働きが悪くなるため、全身のパフォーマンスが低下します。さらに、自律神経の乱れも招くといわれます。

自律神経は、心拍、血圧、呼吸、血液循環、消化吸収、発汗、睡眠と覚醒など、生きるために不可欠なすべての活動を24時間365日、休まず管理しています。ただでさえ働きづめなのに、全身の機能が低下していると、脳は生命維持のために“もっと全身の細胞や臓器を働かせろ”と、自律神経に指令を出します。

 そうして自律神経の中枢が疲弊すると、さらに熱と活性酸素が生まれ、どんどん脳に熱がたまっていきます。
 脳は文字通り、酸素を燃料にして、休まず働き続けています。

日本人は、『思考起因の頭部内熱』を抱える人が多い。つまり、あれこれ考えすぎて、脳に熱がたまるのです。スマホやパソコンを使っているときは、たとえゲームやSNSで遊んでいるつもりでも、脳は画面からの刺激を受けながら、膨大な量の情報を処理するという“仕事”をこなしている。また、長時間画面にくぎづけになっていると、無意識に呼吸が浅くなっていることが多くなり、これでは脳の燃料である酸素が不足し、脳が充分に働かなくなります。

なので普段の生活から何か違和感を感じたりした時に、携帯電話は触ることをやめることもとても大事になりますし、充分な休息をお取りください。